「妊活を始めたけど、鉄分って食事だけで足りてるのかな」と不安に感じたことはありませんか。私は管理栄養士の柴田あゆみです。企業向けのレシピ開発や健康コラムの執筆をしながら、個人ブログで栄養情報を発信しています。20代後半で鉄欠乏性貧血を経験してから、鉄分の摂り方には人一倍こだわってきました。今回は妊活中の鉄分摂取について、栄養士としてのリアルな見解をお伝えします。
妊活中に鉄分が重要な理由
鉄分は赤血球のヘモグロビンを構成する栄養素で、全身に酸素を届ける役割を担っています。妊活中に鉄分が足りないと、子宮内膜に十分な酸素や栄養が届きにくくなり、着床環境に影響するとされています。
また、妊娠が成立すると胎児の発育のために母体の鉄需要が急増します。妊娠前から鉄の貯蔵量(フェリチン値)を十分に蓄えておくことが、貧血予防の観点からも重要です。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、月経のある30代女性の鉄分推奨量を1日10.5mgとしています。妊娠初期にはさらに2.5mg、中期・後期には9.5mgの付加量が設定されており、妊活段階から意識して摂取する必要がある栄養素です。
食事だけで必要量をカバーできるのか
結論から言うと、意識的に食材を選ばないと難しいのが現実です。
鉄分を多く含む食材には以下のようなものがあります。
- レバー(豚レバー100gあたり約13mg)
- 赤身肉(牛もも肉100gあたり約2.7mg)
- あさり(100gあたり約3.8mg)
- 小松菜(100gあたり約2.8mg)
- 納豆(1パックあたり約1.5mg)
数字だけ見ると「頑張れば届きそう」と思えますが、実際には吸収率の問題があります。肉や魚に含まれるヘム鉄の吸収率は15〜25%程度。一方、野菜や大豆製品に含まれる非ヘム鉄は2〜5%しか吸収されません。
厚生労働省の食事摂取基準に関する情報ページでも示されているとおり、日本人女性の鉄摂取量は推奨量を下回る傾向が続いています。毎日レバーを食べるわけにもいきませんし、忙しい日が続けば食事の質は落ちます。私自身、貧血だった頃は「ちゃんと食べてるつもり」だったのに足りていませんでした。
食事にプラスする選択肢を持っておく
食事を基本にしつつも、補助的な手段を1つ持っておくと安心です。選択肢としてはサプリメント、鉄分強化食品、鉄分を含む青汁などがあります。
私がクライアントによく提案するのは、毎日の習慣に組み込みやすいものを選ぶこと。サプリメントは飲み忘れやすいという方には、朝食の一部として取り入れられる食品タイプが続けやすい傾向があります。
最近は青汁で鉄分を補給するという選択肢も注目されています。野菜由来のビタミンCが非ヘム鉄の吸収を助けてくれるため、単体の鉄サプリより胃への負担が少ないと感じる方もいます。大麦若葉ベースのものなら味のクセが少なく、妊活中のつわり予防期にも続けやすいのがメリットです。
どの方法を選ぶにしても、まずは婦人科でフェリチン値を測定してもらい、自分の貯蔵鉄の状態を把握することをおすすめします。数値を見ながら補給量を調整するのが、過不足なく鉄分を摂る一番確実なやり方です。
まとめ
妊活中の鉄分摂取は、食事だけでは不足しがちなのが現実です。吸収率まで考えると、推奨量の10.5mgを毎日食事だけで安定的に満たすのはかなりハードルが高い。だからこそ、食事を軸にしつつ、自分に合った補助手段を1つ見つけておくことが大切です。
まずは血液検査でフェリチン値を確認して、自分の「今の状態」を知るところから始めてみてください。
最終更新日 2026年6月8日 by fletww